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確定申告の事業経費と生活必要経費はどう分ける?消費税インボイスの注意点について

著者:増永照美

公開日:2024年11月15日(金) / 最終更新日: 2024年11月15日(金)

こんにちは!熊本の尾場瀬税理士事務所、増永照美です。

今年も残りわずか。生命保険の控除証明書が送られてくる時期に差し掛かりました。会社では年末調整の準備を始める頃ですが、副業をしている方や自営業の方は、確定申告をする必要があります。

今回は、先日行った熊本市中心部でのセミナーで話した内容を交えつつ、確定申告でよくある疑問にお答えします。

事業経費と生活必要経費はどう分けたらいいの?

自宅で仕事をしている自営業の場合、「家賃や水道光熱費も経費に入れてもいいの?」と思う方もいるかもしれません。

所得税法第54条では、家事上の経費に関わる経費や事業所得は、必要経費に算入しないとされています。

つまり、自営業の生活費は原則として経費に計上できないということです。

ただし、所得税法第96条には、業務上、直接的に必要だった費用は、業務内容と経費内容を総合勘案して判定するとあるため、すべての生活費を計上できないわけではないんです。

例えば、自宅の一部で仕事をしている場合や、インターネットを使って仕事をしている場合は、家賃や通信費が事業経費として認められます。

自宅を事業所にしている場合、「家事按分」という方法で、事業経費と生活費を分けます。

確定申告では、家事按分に則り、生活費と分けた経費を計上する必要があることを覚えておきましょう。

消費税インボイスの特例を利用する際の注意点

昨年10月から導入されたインボイス(適格請求書)制度では、激変緩和措置が突然発表されました。しかし、利用できる人とそうでない人がいるため注意が必要です。この緩和措置には、以下2つがあります。

①2割特例

この特例は、インボイス制度が導入されなければ免税事業者でいられた事業者が、インボイス登録をした場合に適用される制度です。売上げに含まれている消費税相当額の2割を納税するだけで済むため、税負担が軽くなります。適用にあたり事前手続きも必要ありません。ただし、適用期間は2023年10月1日から2026年9月30日までです。

②少額特例

この特例は、消費税を含む金額が1万円未満の取引についてはインボイスが不要になるものです。ただし、適用には基準期間( 21年)の課税売上が1億円以下であることが条件です。なお、少額特例は、取引単位(レシートごと)で判定を行います。例えば、午前中に6千円の道具を買い、午後、同じ店でまた同じ6千円の道具を購入した場合は、いずれの取引も1万円未満なので、少額特例が適用されます。

「インボイス登録をしないと損をする」という一般論から、よくわからないまま登録した人もいるのではないでしょうか。しかし、登録したからといって安心はできません。これからは毎年、消費税の申告と納税を行わなければ、無申告・不滞納となり、税務署に滞納者扱いされてしまうからです。

電子帳簿保存法が改正。どうしたらいいの?

電子帳簿保存法とは、2024年1月に大幅に改正された電帳法です。これを聞いて、「紙の帳簿付けができなくなるの?」「デジタル帳簿のやり方がわからない」と焦りを感じた人もいるのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、必ずしも電帳法に則る必要がありません。

今回の電帳法の改正ポイントは、以下の3つです。

  1. 電子帳簿の作成と保存
  2. スキャナー保存
  3. 電子取引の電子保存

まず、1.の電子帳簿の作成と保存ですが、これは「電子帳簿でなければいけない」というわけではありません。「例外として電子帳簿を広く認める」というのが今回の改正の主旨なので、これまで通り、紙の帳簿でOKです。

次に、スキャナー保存について。これについても1と同じで、「例外的に電子的な保存を認める」という主旨ですので、必ずしも行う必要はありません。

最後に、3.電子取引の電子保存ですが、これは「電子データで送られてきた領収書や請求書については、紙で保存する(印刷して保存する)のではなく、電子データのまま保存する」と定めたものです。そのため、データを消去せず、コンピューターの中に保存しておけば問題ありません。

電帳法が改正された背景には、税務調査の手間を省く目的があります。紙の領収書や請求書が大量にあると、作業に時間がかかってしまうためです。

そのため、今回改正された電帳法は「帳簿」の定めであって、所得計算や消費税の仕入税額控除には影響しません。

先に挙げた3つの改正ポイントは任意規定であり、電帳法通達7-12においても「システム等や社内でのワークフローの整備が間に合わない場合は、電帳法に対応できなくても不利益はない」とされています。

これまでとおりの帳簿付け・帳簿の保存でも、実務上は差し支えないといえるでしょう。

まとめ:準備をしっかりしてスムーズかつ正確な確定申告を!

確定申告をスムーズかつ正確に行うには、事前準備が重要です。 源泉徴収票や各種控除証明書など、必要な書類を早めに揃えましょう。

しかし、確定申告の手続きは複雑で、特に初めての場合は時間もかかります。そのような際は、税金のプロである税理士にご相談ください。確定申告をスムーズかつ正確に行うことはもちろん、申告漏れや計算ミスといったリスクも防ぎ、節税のポイントもしっかりアドバイスします。