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熊本 節税

確定申告における白色申告と青色申告の違いとは?

著者:増永照美

公開日:2024年9月15日(日) / 最終更新日: 2024年9月13日(金)

こんにちは!熊本の尾場瀬税理士事務所の税理士、増永照美です。

先日、熊本市内でセミナーを開催しました。今回は、セミナーで多くの質問があった確定申告についてお話します。

セミナー

確定申告を行う際、多くの個人事業主やフリーランスの方が「白色申告」と「青色申告」の2つを耳にするでしょう。

それぞれの申告方法には大きな違いがあり、ご自身の経営状況に合った最適な方法を選ぶことで、節税効果や手続きの簡便さが変わってきます。

本記事では、「白色申告」と「青色申告」の違いについて詳しく解説し、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、どちらの申告方法が自分に合っているのか、判断基準を解説します。

【増永照美プロフィール】
JTH株式会社代表取締役
南九州税理士会熊本県連合会中小企業対策部副部長
南九州税理士会東支部広報部部長(以上、現任)
資格の学校TAC簿記論相続税法非常勤講師
熊本市立総合ビジネス専門学校簿記1級非常勤講師 他

白色申告と青色申告の主な違い

確定申告

まずは、白色と青色の主な違いを表にまとめました。

項目 白色申告 青色申告
事前申請 不要 必要(開業から2ヶ月以内)
記帳方法 簡易簿記 複式簿記
控除額 基本的に控除なし 最大65万円の特別控除
赤字の繰り越し 不可 3年間の繰り越しが可能
家族従業員の給与 経費として認められない 経費として認められる
節税効果 少ない 高い
手続きの難易度 簡単 複雑

それぞれ詳しく見ていきましょう。

白色申告とは

確定申告

白色申告の大きな特徴は、手続きが簡単であること。実際に多くの人が白色を選んでいます。

白色の場合、事前に税務署への届け出が不要だったため、確定申告初心者やフリーランスを始めたばかりの方に選ばれることが多い方式でした。しかし、2020年以降の改正で白色申告にも記帳義務が課せられ、現在は簡易な帳簿での記帳が必要です。

白色申告のメリット

  • 手続きが比較的簡単:青色申告に比べて複雑な帳簿作成が不要。
  • 事前の申請が不要:事前に申請を行う必要がなく、すぐに申請できる。

白色申告のデメリット

  • 節税効果が少ない:青色申告にあるような特典(例えば、控除額の増加)を受けられない。経費計上の範囲や控除の金額に制限があるため、税金負担が大きくなりがち。
  • 信用力が低い:青色申告を選ぶ人と比べて、白色申告は帳簿管理が簡素であるため、金融機関や取引先に対して信用力が低くなることも。

青色申告とは

確定申告

青色申告は、白色よりも手間がかかる一方で、税制上の優遇措置が多く、節税効果が高い申告方法です。ただし、青色申告を行うためには、税務署に「青色申告承認申請書」を提出し、承認を受ける必要があります。承認を受けた後は、複式簿記をベースとした厳密な帳簿を作成することが求められますが、その分多くの特典が用意されています。

青色申告のメリット

  • 65万円の青色申告特別控除:最も大きなメリットの一つが、複式簿記によって正確な帳簿を作成し、確定申告書と一緒に提出することで、最大65万円の控除を受けられることです(ただし電子申告を行う場合)。
  • 赤字の繰り越しが可能:もしもその年に赤字が発生した場合、その赤字を翌年以降3年間繰り越すことができます。こうすることで将来の利益と相殺し、税金負担を軽減できます。
  • 家族従業員への給与が経費になる:青色申告を行っている場合、家族に給与を支払っている場合でも、給与が経費として認められます。
  • 財務状況が透明化しやすい:しっかりとした帳簿管理が求められるため収支状況がより明確になり、経営判断がしやすくなります。

青色申告のデメリット:

  • 手続きが複雑:複式簿記による詳細な記帳が求められるため、手間がかかります。帳簿管理に慣れていない場合は、税理士に依頼する必要がある場合も。
  • 事前の申請が必要:青色申告を行うためには、開業から2ヶ月以内に税務署に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。これを忘れると、その年は青色申告ができません。

白色と青色、どちらを選ぶべき?

税金で悩む女性

選ぶ基準は、主に以下の3です。

収入の規模

収入が大きくなるほど、青色申告の方が節税効果を発揮します。65万円の控除が適用されるため、所得税や住民税の節税効果が高くなるからです。また、家族に給与を支払っている場合、その給与を経費に計上できる点も大きなメリットです。

帳簿管理の負担

白色申告は手続きが簡単で、記帳の負担が軽いのが大きなメリットです。フリーランスや個人事業主を始めたばかりで、収入が少ない場合は白色申告でも十分な場合があります。しかし、長期的にビジネスを成長させたい場合や、節税効果を最大限に生かしたい場合は、多少手間がかかっても青色申告に移行する方が良いでしょう。

記帳スキル

青色申告は複式簿記を必要とするため、一定の会計知識が求められます。会計ソフトを使えばそれほど難しくはないですが、帳簿管理に自信がない場合、最初は白色申告を選ぶのも良いでしょう。

最後に

セミナー

白色申告と青色申告のどちらを選ぶかは、経営状況や今後の成長見通し、税制上の優遇措置をどの程度活用したいかによって異なります。

特に青色申告は、節税効果が大きいため、長期的に見ると非常にメリットの大きい方式といえますが、帳簿管理が複雑になるため、会計ソフトや税理士の助けを借りることも検討するべきでしょう。

いずれにしても、確定申告は正確な帳簿管理が重要です。早めに準備を始めて必要な書類を整え、余裕を持って申告することが大切です。