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熊本 相続税

事業承継特例措置を受けるとどれくらい税金が安くなる?メリットと注意点を解説

著者:増永照美

公開日:2024年8月15日(木) / 最終更新日: 2024年8月15日(木)

こんにちは!熊本の尾場瀬税理士事務所の増永照美です。

仕事を引退することになり、後継者に事業を引き継ぐ場合、経営権と財産を譲ることになりますが、会社の規模や承継の方法によっては、多額の税金が発生することがあります。

このような場合にぜひ活用していただきたい制度が、事業承継特例措置です。

今回は、事業承継特例措置について、制度の概要や受けるための条件について解説します。どれくらい税金が安くなるのかも、具体例を交えて紹介しますので、これから会社を後継者に引き継ぐ予定の方は、ぜひチェックしてくださいね。

事業承継特例措置とは

事業承継

まず、事業承継には、親族内承継・社内承継・M&Aなどがあります。

社内承継とM&Aは自社株式を売却することが一般的ですが、親族内承継の場合は、生前贈与・相続によって自社株式を引き継ぎます。

つまり、経営が順調だと自社株式の評価額が高くなるため、多額の贈与税と相続税がかかってしまうのです。

事業承継

事業承継税制を利用すれば、事業承継で自社株式にかかる贈与税・相続税について、納税猶予を受けられます。さらにその後、一定期間にわたって要件を満たすと、猶予された税額は免除されます。

2018年の改正では事業承継税制に特例措置が設けられました。この特例措置は、特例承継計画を提出することで、対象の株式や納税猶予の割合が拡充されるものです。

事業承継特例措置を受けるための条件

事業承継

事業承継特例措置を受けるには、現経営者・後継予定者・会社、それぞれに定められた要件を満たさなければなりません。

現経営者

相続開始または贈与の直前に、現経営者親族などで総議決権数の過半数を保有しており、筆頭株主であったこと。そして、贈与時に代表者を退任していることが要件です。

後継予定者

相続開始または贈与時、後継者と後継者親族などで総議決権数の過半数を保有すること。後継者が1人の場合は、最も多くの議決権数を保有すること。後継者が2人または3人なら、総議決権数の10%以上の議決権数を保有し、後継者と特別の関係がある者の中で、最も多くの議決権数を保有すること。そして、贈与時に20歳以上で贈与の直前で3年以上役員であり、代表者であること。相続開始の直前に役員であり、相続開始から5ヵ月後に代表者であることです。

会社

中小企業であること。従業員が1人以上であること。上場会社であること。風俗営業会社ではないこと。資産管理会社等に該当しないことです。

事業承継特例措置を利用したらどれくらい税金が猶予されるのか

事業承継

事業承継税制を利用したら、実際にどのくらいの贈与税が猶予されるのでしょうか。

自社株式評価額が3億円の場合を例にしますと、暦年課税制度の場合は

(3億円-110万円)×55%-640万円=1億5,799万5,000円が猶予されます。

相続時精算課税制度の場合は

(3億円-110万円-2,500万円)×20%=5,478万円が猶予されます。

事業承継特例措置を受けたい場合は早めに税理士に相談を!

事業承継

利用すれば相続税や贈与税の負担が大幅に軽減されるため、事業資金の流出を防ぐことができ、安定した経営を維持できるでしょう。

ただし、事業承継税制の特例措置を受けるには、先述したとおり、いくつかの要件を満たす必要があり、特例承継計画などを提出しなければなりません。さらに、事業承継には税金に関する知識だけでなく、事業承継の手法や相続の知識も必要です。

そのような中手企業をサポートし、事業継承をスムーズに進めるプロフェッショナルが、私たち税理士です。

税理士は、企業価値を正しく評価し、その企業に合った最適な事業承継計画を立てます。また、事業承継後の経営を見据えて手続きを進めまるため、安心して事業承継を任せられるでしょう。

事業承継税制の特例措置は期間限定の制度です。申請は令和8年3月31日まで、適用は令和9年12月31日までとなっています。事業承継を検討されている中小企業のオーナー様は、お早めにご相談ください。