
こんにちは!熊本の尾場瀬税理士事務所の増永照美です。
相続税に関する悩みは、これから超高齢化社会を迎える日本社会において大きな課題です。しかし、現状は家族が亡くなったために発生した予期せぬ相続税の支払いに戸惑い、相談に来られる方がほとんど。きょうだい間の遺産相続トラブルや二次相続など、当人たちでは解決が難しい場合があるのです。
今回は、熊本の地域特性を踏まえた相続税対策のポイントについて詳しく解説します。生前贈与や遺産分割、専門家への相談方法など、知っておくべき対策についてわかりやすく紹介しますので、将来の相続に備えて、ぜひ参考にしてください。
そもそも相続税とは?対象や控除について

相続税とは、被相続人(亡くなった方)の財産を相続した場合に、相続人に課される税金です。累進課税のため、財産の額が高いほど相続税も高くなります。
相続税は、富の偏在を回避し、社会全体の公平性を確保するために設けられました税の仕組みです。
相続税の対象
対象
相続税の対象となる財産は、以下のとおりです。
- 現金・預貯金
- 不動産
- 有価証券
- 生命保険
- 動産・宝石・貴金属
基礎控除額
相続税は、基礎控除額を超えた財産に対して発生します。基礎放控除額は以下の計算式で求められます。
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
例えば、法定相続人が3人の場合、基礎控除額は3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円となります。この額を超える財産がある場合、相続税が発生します。
課税対象外の財産
墓地や仏壇、仏具
生命保険金の一部…法定相続人が受け取る生命保険金は「500万円×法定相続人の数」までは不要です。
申告と納税の期限
相続税の申告と納税は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に行わなければなりません。 申告期限を過ぎると、延滞税や加算税が課せられる可能性があるため、早めに準備することが重要です。
相続税が発生するケース

相続税が発生するのは、基本的に被相続人(亡くなった方)から相続した財産が一定の金額を超える場合です。 具体的なケースや条件について、以下の事例をもとに解説します。
基礎控除額を超える場合
先述したとおり、相続税がかかるかどうかは、まず「基礎免除額」を超えるかどうかで決まります。
被相続人が4,500万円の財産を持っていて、法定相続人が2人の場合、基礎控除額は4,200万円です。残りの300万円が金銭の対象となり、相続税が発生します。
現金や預金が多い場合
被相続人が心配の現金や預貯金を持っている場合、それが基礎相続額を超えると相続税がかかります。現金や預金はそのままの額で相続財産として評価されるため、特に注意が必要です。
例えば、被相続人が6,000万円の預金を残している場合、法定相続人が2人でも、基礎控除額の4,200万円を超える1,800万円に対して相続税がかかります。
不動産の相続
土地や建物などの不動産も相続財産に含まれます。不動産は市場価値で評価されるため、価値が高い不動産を相続する場合、現金でなくても相続税が発生する可能性があります。
被相続人が所有していた自宅や賃貸アパートなどの不動産の評価額が5,000万円だった場合、これが相続財産として加算され、他の財産と合わせて基礎控除額を超えると相続税が発生します。
生命保険の相続
生命保険金も相続財産として扱われますが、「500万円 × 法定相続人の数」までは非課税です。これを超える生命保険金を受け取った場合、その超過分に対して相続税が支払われますます。
例えば、法定相続人が2人で被相続人から1,500万円の生命保険を受け取った場合、非課税枠は1,000万円(500万円×2)です。残りの500万円が相続税の金銭対象になります。
遺産分割による相続
遺産分割によって財産が相続人に分配されるても、合計が基礎控除額を超えると相続税が発生します。財産の形や種類に応じて、現金、預金、不動産、株式など、すべての財産を合計して加算されます。
例えば、相続人が3人いて、各人がそれぞれ2,000万円ずつの財産を受け取った場合、金額が6,000万円となり、基礎控除額(4,800万円)を超える1,200万円が金銭対象となります。
配偶者が相続する場合
相続人が2億円の財産を相続した場合、1億6,000万円までは非金銭ですが、残りの4,000万円に対して相続税が発生します。
これらのケースは暫定一例ですが、基礎控除額を超える財産を相続する場合には相続税が発生する可能性が高いです。 相続税を受け取るためには、生前からの計画や専門家(税理士)への相談が重要です。
相続税を抑えるには

相続税を考えるためには、早めの計画と正しい対策が重要です。以下に、具体的なポイントを挙げます。
生前贈与の活用
年間110万円までの贈与には贈与税がかからないため、これを利用して生前に少しずつ財産を譲ることができます。
配偶者控除の活用
配偶者が相続する場合、法定相続分か1億6,000万円までの相続財産には相続税がかかりません。
小規模宅地等の特例
被相続人が住んでいる住宅や事業用宅地を相続する場合、一定の条件を満たせば最大80%の評価が減額されます。
生命保険の活用
先に挙げたとおり、生命保険金は「500万円×法定相続人の数」までが非課税となります。
遺言書の作成
遺言書を作成して財産の分配を明確にしておくことで、相続人同士の争いを防ぎ、適切な分配ができます。また、特定の相続人に多くの財産を残したい場合にこちらも有効です。
家族信託の活用
高齢化が進む中で、認知症などにより財産管理が困難になるリスクがあります。 財産を活用することで、財産の管理や運用を信頼できる家族に任せ、相続時の家族の不安を邪魔する相続税対策を行うことができます。
財産の評価を正しく行う
不動産などの財産は、正しい評価を行うことが重要です。過大評価されてしまうと相続税が高くなるため、専門家に相談し、正しい評価額を確認することが大切です
二次相続対策
一次相続で配偶者が多くの財産を相続すると、配偶者の死亡時に二次相続が発生し、相続税が高くなる可能性があります。そのため、一次相続の際に二次相続対策まで行っておくことが賢明です。
相続税について税理士に相談するメリット

相続税について税理士に相談するメリットは、専門的なサポートを受けることで、煩雑な手続きや税負担を軽減できることです。そのほかにも、以下のメリットがあります
手続きの効率化
相続税の申告は多くの書類や手続きが必要です。 税理士はこれらの手続きを代行し、必要な書類を正確に準備し提出してくれます。
遺産分割のアドバイス
遺産の分割方法によっては相続税の負担が大きく変わることがあります。税理士は税金の観点から、最適な遺産分割方法を提案し、税負担を考慮するためのアドバイスを提供します。
税務調査への対応
相続税の申告後、税務署による税務調査が行われることがありますが、税理士申告を行っていれば、当面の調査にも適切にも対応してもらえます。
二次相続の対策
一度相続が終わった後、配偶者が亡くなった際に発生する二次相続の対策相談もできます。
トラブルの予防
相続は家族間でトラブルを避けることが多いものですが、税理士の客観的なアドバイスにより、適正な配分と税負担の調整ができます。
まとめ

相続税は、対象や計算方法、控除などが複雑に組み合わさっている税の制度です。それ故に、「相続税がこんなにかかるなんて知らなかった」「相続税を減らせる仕組みがあるなんて知らなかった」と、相続をして初めて気づくことが多いのです。
今は、インターネットやYouTubeで気軽に情報が入手できる時代です。税に関するノウハウもたくさん出回っていることから、「外部に依頼したらお金がかかるから、自分でやってみよう」と思い、相続税の知識もノウハウもないまま、一人で手続きを行おうとする人もいます。
しかし、いざやってみると難しい場面に何度も遭遇し、結局専門家に依頼する人も少なくありません。実際に当事務所にも、「自分一人でやってみようとしたけれど、難しくてできなかった」という方がいらっしゃいました。
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